未経験で任された年末調整で、盛大にやらかしました

しかも、ひとつではありません。
いくつも、です。

未経験で税理士事務所に入り、
会計ソフトの操作も専門用語もよく分からないまま、
それでも「なんとかなる」と言い聞かせて迎えた年末。

結果は、なんともなりませんでした。

計算用紙には手書きで控除額を出していました。

電卓をたたいて、何度も確認して、
「よし、合っている」と思っていました。

でも。

源泉徴収票には反映されていませんでした。

データの上書きができていなかったのか、
保存を間違えたのか、
原因はよく分かりません。

分からないまま、とにかく“抜けていた”。


年金の支払額。

資料はお預かりしていました。
スキャナーでPDFにした、つもりでした。

でも、データにも残っていない。
入力もされていない。

「どこに消えたの?」と
本気で自分に聞きたくなりました。


支払証明書に書いてある金額と、
「支払見込み額」。

どこに何を入力するのかよく分からないまま、
私は見込み額を入れていました。

ちゃんと見れば分かったのかもしれません。

でもそのときの私は、
“入力欄を埋めること”で頭がいっぱいでした。


「未経験なんだから、ちゃんとチェックしてよ」

そう思いました。

訳も分からず、必死で入力して、
べらぼうに時間もかけて、
それでも間違っていた。

未経験だからといって、
ミスがなかったことになるわけではありません。

従業員さんにとっては、
私は“未経験の人”ではなく、
“年末調整を担当した人”です。

頭では分かっています。

でも、心は追いつきませんでした。


先生から強い言葉を向けられたわけではありません。

責め立てられたわけでもありません。

むしろ淡々としていました。

だからこそ、
その静けさがこたえました。

それまでの「教える」という距離感から、
どこか一段引いたような、
手を添えるような関わり方に変わった気がしました。

任せる、ではなく。
信じる、でもなく。

“様子を見る”ような空気。

私はそこにいるのに、
少し外側に立っているような感覚でした。


あの出来事のあとからです。

それまであまり気にしていなかった
先生のタバコの香りが、
なぜか強く感じられるようになりました。

以前はただの匂いでした。

でもその頃から、
その香りがふわっと近づくたびに、
胸の奥がきゅっと縮こまるようになりました。

避けたい、と思っている自分に気づいて、
また少し落ち込みました。

匂いが変わったのではなく、
きっと私のほうが変わってしまったのだと思います。


あの日から、
自分の居場所が少しだけ分からなくなりました。

ここで役に立てるようになれるのか?

はっきり言われたわけではありません。

でも、言葉にされない空気のほうが、
ときどき重たいことがあります。

悔しかったのは、
ミスをしたこと以上に、

自分の立ち位置が揺らいだこと
だったのかもしれません。

居心地の悪さは、まだ消えていません。

でも、逃げるほど器用でもありません。

だから今日も、
入力画面とにらめっこしています。


未経験で働くというのは、

「分からないのに任される」

その連続です。

揺れながら、戸惑いながら、
それでも、たぶん少しずつ。

ときどき後退している気もしますが、
きっと気のせいです。


同じように、

「任されたけれど、不安でいっぱい」

そんな気持ちを抱えている人がどこかにいるなら。

この失敗談が、
ほんの少しだけ心を軽くする材料になれば嬉しいです。

私は今日も、
自分の居場所を探しながら働いています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました