採用されたときの私は、燃えていました。
未経験の世界。
税理士事務所。
会計の仕事。
これはもう、
人生ここから第二章スタート
くらいの勢い。
「頑張ります!」
「早く覚えます!」
「迷惑かけないようにします!」
やる気の表明だけなら、
ベテランの風格すらありました。
ただし、心のどこかで
その一方で、
心の奥のほうから聞こえる声がありました。
まあ、扶養内だし。
フルタイムの社員さんとは違うし。
補助だし。
できる範囲で、ね?
この
「逃げ道が常に用意されている感じ」
これがあとあと、
じわじわ効いてきます。
勉強しなきゃとは思っている
もちろん思っていました。
勉強は必要。
絶対いる。
やらないとまずい。
うん、わかってる。
で、何をしたか
……特に何もしていません。
テキスト?
買ってません。
アプリ?
入れようとはしました。
思っただけで終わりました。
動画?
少し見ました。
少し見て、
「へぇ〜」
「なるほどね〜」
と言って閉じました。
吸収率で言えば、
霧吹き。
なぜかある、自信
不思議なことに、
こんな状態なのに
なぜか
そのうちできるようになる気がしていました。
経験したらわかるでしょ、みたいな。
毎日通ってたら覚えるでしょ、みたいな。
どこから来るの、その自信。
電話?まだ取ってません
電話対応も、まだしていませんでした。
でも心の中では、
「まあ、いけるでしょ」
と思っていました。
やったことはない。
でも、たぶんできる。
この
やってないのに出来る気がする現象
なんなんでしょうね。
なんとなく回り始める日常
入力のやり方も少し覚え、
一日の流れもなんとなく見えてくる。
すると人はどうなるか。
安心します。
そして、
やらなくてもなんとかなるのでは?
という
危険思想が芽を出します。
本当は気づいていた
これは、
ちゃんと理解している状態じゃない。
薄く触ってるだけ。
もし聞かれたら、
たぶん答えられない。
うすうす、
わかっていました。
でも私は、
見ないふり
先送り
未来の自分に丸投げ
この3点セットの使い手です。
未来の私へ(改訂)
いつかちゃんとやるから。
必要になったら本気出すから。
今じゃなくてもいいよね?
未来の私、
どんどん仕事を押しつけられています。
そしてその未来の私はこのあと、
更年期と見まごうほどの動悸と戦いながら、
「なんであの時やらなかったんだろう」
と、
わりと本気で過去の私を探しに行くことになります。
逃げて。
全力で逃げて、過去の私。
でも捕まります。
そしてもちろん
勉強しないまま、
時間は優しく過ぎていきます。
私はまだ知りません。
この
「まあなんとかなるでしょ」
が、
後日
見事に回収されることを。
逃げ場なしで。
ケ・セラ・セラ。
(計・精・楽・税・路)
今日もやらなかったけど、
気持ちだけはあります。
それでひとまず、
よしとします。


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