前職が「更新されません」と言われた日
前職は、教育現場で教員として働いていました。
半年ごとの更新契約。
学校を変わることがあっても、
気づけば10年近く、なんだかんだで続いていました。
教員の人事は、
4月の配置が3月前後に決まることがほとんどで、
毎年その時期になると、少しだけソワソワするものの、
(まあ、今年もなんとかなるでしょ)
そんな気持ちで春を迎えていました。
今回だけ、少し事情が違った
ただ、今回だけは少し事情が違いました。
私が勤めていた学校は、
廃校になることが決まっていたのです。
生徒は新しく入ってこない。
ということは、
教員の数も年々減っていく。
頭ではわかっていました。
でも、
(それでも私の分くらいはあるでしょ)
と、どこかで思っていました。
「更新はありません」と言われた日
例年通りの時期、
校長先生から話がありました。
内容としては、
「今回は更新はありません」というもの。
ただ、決して突き放すような言い方ではなく、
心配してくださっているのは伝わってきました。
「これから、どうするの?」
「何か考えてる?」
といろんな先生に聞かれました。
……いや、
それはこっちが聞きたいわ!!
心の中では、
全力でツッコんでいました。
しかしヘラヘラと笑いながら
「どうなるんでしょうね〜」
「何かいいお仕事があれば紹介してくださ〜い」
と、その場をやり過ごし、
気づけば退職までの日々を
無事(?)乗り切っていました。
雇用保険に入っていない現実
多くの場合、教員は雇用保険に加入していません。
それは以前から分かっていましたし、
今に始まった話でもありません。
これまでも、在職中に
「こんな求人があります」
という情報や、
直接求人の話をもらうこともありました。
それに、一応、退職金も出る。
だからどこかで
「なんとかなるだろう」
と本気で思っていました。
今思えば、この
“なんとかなるだろう思考”、
根拠ゼロなのに勢いだけは一丁前。
強みに見えるけど、
楽観的すぎて、
だいぶ弱点でもあった気がします。
じゃあ私は、どうやって暮らす?
更新がない。
雇用保険もない。
じゃあ私は、
どうやって生活するんだろう?
ここでようやく、
現実的なことを考え始めました。
取り急ぎ決めたかったのは
健康保険をどうするか。
当時下の子を扶養していたこともあり
まずは健康保険の制度を調べることにしました。
「更新なし → 専業主婦」のイメージ
ところで「専業主婦」と書くと、
「旦那さんがいて、いざとなったら養ってもらえる感じ?」
と思われそうですが・・・
そうだったら心労はもっと軽かったなぁ・・・
当時すでに母子家庭の母歴は15年以上。
上の子は20歳そこそこで転職したばかり、
下の子は大学生(休学中)。
私の老後・・・?
を心配するより、
もっと目の前のことで手一杯でした。
多少の資産運用はしていたので、
「今すぐ路頭に迷うわけではない」という見立てはありました。
でもそれは
「安心して無職でいられる」レベルではなく、
「息を止めれば泳げる距離」くらいの感覚です。
とはいえ前職を辞めたことで、
「上の子の扶養に入って、
パートしながら
趣味を実益にできたらいいな・・・」
という、
わりと都合のいい未来予想図が
急にリアルに見え始めたのも事実でした。
その一方で、
「そんな甘っちょろい人生設計でいいわけないよな?」
という、
どこからともなく聞こえてくる声もあり、
私の頭の中では連日、
夢の妄想と現実の反省会が、
勝手に交互開催されていました。


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